社内RAGを「どこまで閉じるか」——ネット接続あり・社内ネットワーク完結・PC1台完結
社内RAGの相談で最初に確認するのは「社内の文書を外に送っていいか」です。ここの答えで選べる構成が変わり、しかもあとから変えるのがとても高くつきます。ネット接続あり/社内ネットワーク完結/PC1台完結の3段階で、それぞれ何ができて何ができなくなるかを整理しました。
社内RAGの相談で最初に確認するのは「社内の文書を外に送っていいか」です。ここの答えで選べる構成が変わり、しかもあとから変えるのがとても高くつきます。ネット接続あり/社内ネットワーク完結/PC1台完結の3段階で、それぞれ何ができて何ができなくなるかを整理しました。
社内RAGをAWS Bedrockのマネージドで組むか、pgvectorで自前に持つか。「マネージドは楽、自前は安い」という説明をよく見ますが、両方を本番まで作ってみると、楽な部分と面倒な部分がきれいに入れ替わるだけでした。判断を決める3つの問いと、実際に差が出た4つの場所を書きます。
社内RAGの相談で最も多いのが「全社の文書を全部入れたい」という出発点です。ですがこれが費用を最も膨らませ、しかもお金をかけた案件ほど使われなくなります。対象を絞る/既存DBを使う/ローカルモデルで試す/権限だけは最初に設計する、という順番と、その理由を書きます。
RAGの予算を壊すのは初期費用ではなく「あとで足そう」とした部分です。権限は文書単位ではなくチャンク単位で必要になるため、後から足すと分割からやり直しになります。再計算は数万件で数時間、数十万件で日単位。埋め込みモデルの差し替えも必ず来ます。後から足せるものと足せないものを整理しました。
RAGの実装部分は正確に見積もれます。見積もれないのは、渡される社内文書の状態のほうです。スキャンPDFはOCRより精度検証に時間がかかり、Excelは行と列の関係を文章に組み直す設計が要る。そして「就業規則_最新版(修正)」のような版の重複だけは、技術では解決できません。
社内RAGの相場は「小規模50〜200万円、運用は月5〜50万円」と言われます。ですがこの幅を作っているのは開発工数ではなく構成の選択です。埋め込みをローカル化しpgvectorを使えば追加の固定費は消え、小規模なら30万円台・保守は月1万円から始められます。そして予算を本当に壊すのは、初期費用ではない3つの場所です。