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AIに毎朝「進捗報告」を書かせたら、忘れていた仕事が14件出てきた——Claude Codeの進捗報告スキルを公開

公開日
POSII COLUMN

AIに毎朝「進捗報告」を書かせたら、
忘れていた仕事が14件出てきた

——Claude Code の「やりかけ」を拾う進捗報告スキルを公開しました

最近作ったルーティンの中で、いちばん便利だと感じているのが「毎朝の進捗報告」です。正直、これは非常に便利です。

弊社では Claude Code に、開発・メルマガ・SNS投稿・営業リストづくりなど、たくさんの仕事を並行して任せています。会話(セッション)は1日に何十本も立ち上がります。すると何が起きるか。どこまで進んだのか、自分でも分からなくなるのです。

「あの機能、コミットしたっけ?」「あの返信、送ったっけ?」。AIが最後に「これでよいですか?」と聞いたまま、こちらが答え忘れている会話も少なくありません。

◇

AIに仕事を任せるほど、
「やりかけ」は人間の側にたまっていく。

そこで、毎朝9時に Claude 自身に、直近のセッションをすべて読ませて進捗報告を書かせることにしました。初日の報告で、途中で止まったまま忘れていた作業が14件、相手の返事待ちが2件出てきました。

何を報告させているか

報告はテーマごとに見出しを分け、それぞれ同じ順番で書かせます。

  • できたこと:コミットIDと一言、公開した記事、送ったメールの通数など。
  • 残っていること:コミットしていない変更がどのフォルダに何日あるか、下書きのままの文面など。
  • 本人の判断待ち:AIの質問をそのまま1行で引用させます。報告を読んだその場で答えられるからです。

開発については「ローカルで確認 → コミット → push → 本番反映 → 本番で確認」のどの段階まで来ているかを必ず書かせます。「できました」の一言だと、本番に出たのか手元で動いただけなのかが分からないためです。

便利だと感じる3つの理由

1. 「中途半端なもの」を拾ってくれる

いちばん効いているのがこれです。テーマを問わず、ここ7日間の会話の中から、次のどれかに当てはまるものを拾わせています。

  • 質問したまま:最後の発言がAIからの「〜しますか?」で、こちらが答えていない。
  • 残りを書いたまま:「一部未完了」「次は〜」で会話が終わっている。
  • 途中で落ちた:まとめがなく、ツールの呼び出しやエラーで終わっている。
  • あと一押し:下書き・未コミット・審査の差し戻し・送信途中で止まっている。
  • 「あとで」のまま:こちらが「保留」と言ったきり、触れていない。

初日に出てきたのは、たとえば「作り終えた新機能が2日間コミットされていない」「本番で使っているAIのAPIの残高対策が、試算だけして止まっている」「イベント告知ページの日付が古いまま」「人に送る返信が下書きのまま」「審査で差し戻された申請が放置」といったものでした。どれも、言われてみれば自分がやりかけていたことです。

並べ方は古い順ではなく「放っておくと困る順」にしています。①締切・お金・相手を待たせているもの → ②公開・送信の途中 → ③それ以外。上から片付ければよいので、朝の判断が速くなりました。

2. AIの「できました」をうのみにしない

セッションの最後の報告は、そのときのAIの見立てにすぎません。そこで報告を書く前に、git のコミット履歴、作業フォルダの未コミットの変更、投稿キューのファイル、本番のURLが応答するかなど、実物で確かめてから書くように指示しています。確かめられなかったことは「未確認」と書かせ、推測で埋めさせません。

ついでにPCの時計のずれも確認させています。以前、時計が2時間以上遅れていて、予約投稿の時刻がまるごとずれたことがあったためです。

3. ワンクリックで、その会話に戻れる

報告に出てくる会話の名前は、すべてクリックでその会話に飛べるリンクにさせています。「この件、続きをやろう」と思ったら、押すだけで止まっていた場所から再開できます。前日の報告と比べて、変わったところには【新】の印を付けさせています。

◇

大事な約束:「読むだけ」

このルーティンには、送信・投稿・公開・push・コミットを一切させません。ほかの会話にメッセージも送りません。毎朝勝手に動くものなので、何をしても困らない範囲に絞っています。判断待ちがあったときだけ、パソコンの通知とSlackで知らせます(通知には以前公開した routine-notify を使っています)。

スキルとして公開しました

弊社のプロジェクト名や社外の方の情報を外し、どなたでも使える形に一般化して、Claude Code のスキルとして GitHub に公開しました。

入れ方は、スキルのフォルダーに置くだけです(Windows の PowerShell の例)。

git clone https://github.com/tnajun/progress-report "$env:USERPROFILE\.claude\skills\progress-report"

あとは会話で「進捗報告して」と言うか、毎朝のルーティンに次の1行を入れます。追いかけたいプロジェクト名やリポジトリは、同じフォルダの config.md に書いておけば、その順で報告してくれます。

progress-report スキルで、今日の進捗報告を書いて。

導入するときのコツ

  • いちばん知りたいことを先頭に:弊社の場合は自社サービスの開発です。報告の先頭に置き、いちばん手厚く書かせています。
  • 見る期間を分ける:進捗は3日、中途半端なものは7日。長くしすぎると報告が読めない量になります。
  • 件数に上限を:中途半端なものは10件まで。それ以上は件数だけ。全部並べても、結局読まなくなります。
  • 「次に動かすと進むもの」は3つまで:最後に3つだけ選ばせると、朝いちばんに何をやるかが決まります。

AIに仕事を任せる量が増えるほど、必要になるのは「AIを速くする仕組み」より「人間が置いていかれない仕組み」かもしれません。POSIIでは、こうしたAIエージェントを業務に組み込むご相談をお受けしています。お気軽にお声がけください。

最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。

大河原潤

大河原 潤

AI開発専門家

ブーム以前からAI研究に携わる、本物の専門家。「AIに使われる」のではなく、「AIを使いこなす」確かな技術力を提供します。

【アカデミックな裏付け】

  • カリフォルニア大学リバーサイド校 博士前期課程修了(研究分野:測度論、経路積分)
  • アメリカ数学会のジャーナルに論文発表

【社会的に認められた専門性】

  • AI関連書籍:『誤解だらけの人工知能』(2018年)、『AI×Web3の未来』(2023年)
  • プログラミング専門書:実務的な技術書を2冊出版(確かな実装力の証明)
  • 100社以上のAI導入コンサルティング実績、特許売却経験あり